「散策家と歩く水路跡in足立」 レポート1

※2015年10月10日実施。写真は下見の時のものです。


わたくし志歌寿ケイトは2008年から水路・暗渠のブログ「スイロット・アンキョ」を運営しています。昨今の暗渠ブームにも関わらず独自路線をひた走っているためかさっぱり日の目を見ず、暗渠界の暗渠になりつつありますが、このたび自主的に水路跡歩きの散策会イベントを企画しました。

東京23区の暗渠と言えば、私は断然足立区をおすすめします。谷ばかりが暗渠ではありません。低地にはびこる無数の水路跡は魅力的で、23区で最も遅れて宅地化したという歴史の浅さが、逆にさまざまな暗渠の形態を観察するのに適していると思います。

今回は足立区江北地域を中心に、私がぜひ歩いてほしいと思っている水路跡を紹介するとともに、「土地境界と水路敷」に注目して歩くことを目的としました。頒布資料にもそうした話にページを割きました。下見は2回実施し、歩くべき水路跡を厳選。おかげで、かなり濃い内容になったと思います。以下に60枚の写真とともに紹介していきましょう(3回シリーズ)。

参考地図はこちらを参照(ただしマッピングデータは当日の内容を必ずしも反映してはいません。資料では著作権上、別の地図を使用。)

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▲東武線の五反野駅を起点とし、駅前の暗渠交差点を紹介したあと、弘道商店会を進む。長屋型の店舗が健在。足立区は昭和期に建てられた店舗の建て替わりが進んでいないため、市街化の歴史は浅いが風景は昭和が強く感じられる。昭和好きなら足立区は外せないと思うのだが、あまりそういう取り上げられ方がされないのは残念だ。



▲▼ここが今回最初に踏み込んだ暗渠小径。短いがそれらしい道。まずは狭さ、折れ方、裏側感などを実感。



▲商店街になっている五反野きたろーど。これも水路が沿っていた道である。レコード店のところを入る。


▲すると現れる、私道のレトロな商業地。スナック街化しているがそれも数店しか残されていない。退廃的な雰囲気が味わえる貴重なスポットだがネット情報は少ない。「東京の商店街を歩こう」では少し紹介したのだが。


▲暗渠交差点にして銭湯が隣接する四家交差点から西への道。横目で見ただけだが、道路幅に対して歩道が無用に広い場所は水路跡であるという好例。足立区にはこれがかなり多い。


▲小右衛門給水所の上にある中央本町三丁目のびのび広場。平坦な足立区でも高さのある公園のひとつ。古い地図では、ここもかつては小さい池があったと描かれていた。


▲その池跡から北へと伸びる水路跡の道。ここは境界に注目すべき箇所。右だけ隅切りのようになっているが、これはその先の歩道へと水路の敷地があったためである。


▲歩道側が水路跡。車道は曲がってしまい歩道だけが直線で続くというケースも暗渠にはよくある。前方のタクシー会社内にも短い支流があったようだ。川跡を含むような土地がバス車庫など大きな敷地になるのは、小さな宅地に切り分けても不整形地になってしまうのが理由のひとつではないかと思う。



▲緑道化しているが、私はこの暗渠はたいへんに好きである。


▲元水路の道には段差がつきもの。元から道として作られたのなら、こんな段差はまずないのだ。


▲このあたりが特に良い風景。カーブ、ミラー、生活感、狭い並走路、段差による川底感、樹木・植え込みなど全てがバランス良く、優秀暗渠賞。全体の流路のあれこれよりも、水路があったことを匂わせる風景というのを味わいたいもの。


▲▼中央本町といえば環七ができる前の旧道(ここも水路があった)。超昭和感溢れる長屋型店舗がひっそりとたたずむ。特に木がむき出しになっている建物は銅板貼りより貴重では。



▲この水路跡は一部駐車場となっていて行き止まり化、公然と自転車置き場にされている。


▲その先はセットバックしつつ生活道路として使われている。車がご法度という水路跡ばかりではないのだ。


▲木がこちらにせり出しているのも水路跡によくある風景だ。


▲マンションか何かができるようだが、水路跡は公共用地として健在。壁にはなぜかペットの写真が点々と貼られていた。


▲▼旧小右衛門町、日光街道を渡る。この紅白のガードパイプも暗渠を区切るアイテムとして足立区では特によく見かける。



写真点数が多いため、レポート2に続く。



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